Sunday, 24 February 2019

ヨーロッパ物音日記 #3-2

ワルシャワからベルリンに向う電車が出発するのは、早朝。なぜそんなに早い電車にしたかというと、価格がお手頃だったため。その代わり乗り遅れると、チケットの振替はできない・・・。わたしは余裕を持っての行動が好きで、ぎりぎりは大変苦手なため、きちんと起きて出発できるか不安だったがとりあえず安さにはかえられない。

まだ暗く寒い夜と朝の合間、もちろんかなりの余裕をみてホテルを出発。すぐそばの停車場からトラムに乗り、中央駅に向う。本数も比較的多く、便利だった。かなり朝早くなのに結構人が乗っていたのに驚いた。それぞれの人のその日の一日を想像した。その人たちにとっては日常なのだろうけれど、わたしにとっては旅の思い出になる体験。

駅のホームに30分以上早く着いたため、朝食のパンやらを買う。無事に乗ることができた。乗り込んでしばらくすると、車内販売のようなワゴンがやってきてサービスであたたかい紅茶を飲むことができた。ほっと一息。

コパーメントからみる車窓から流れる風景。ずっと広がるポーランドの大地にぽつぽつとみえる家や村。ここはどこなのかと不思議な気持ちに。現代ではなんと便利なことか、ipadをつなぐとでどこを走っているかが分かる。リアルタイムでわかるのも違った意味で感慨深かった。気分は、「世界の車窓から」でした。

(ポーランドのどこか。)
 
(my)


Monday, 18 February 2019

ネットでレコ買い その3

インターネットでレコードを購入し始めたのがいつだったのか忘れてしまったけど、ネットショッピング黎明期において、やっぱりAmazonの存在は革新的だったと思う。

日本にAmazonがやってくる以前から各国のAmazonを利用していた。莫大なタイトル数の取り扱い、簡単で安心して使えるシステム、何より魅力的だったのは、送料は多少かかるけれど、海外価格で格安にレコードが手に入ることだった。送料もレコード価格が安いので、合算しても割安感があった。

日本で買い逃していたタイトル、リリースされていることを知らなかったCDやレコードを見つけることが出来た。今では当たり前のことだけど、インターネットの検索能力のなせる技に単純に驚いていた。当時ヨーロピアンジャズにハマっていて、ドイツのAmazonでしか取り扱いがないCDが結構あった。ドイツ語がろくに分からないのに、アメリカAmazonのページを参考にしながら購入していた。(一度届かなくて焦ったことがあったが、英語で親切に対応してくれた。)

Amazonジャパンが誕生し、さらに使いやすく、送料を気にせずにレコードを購入できるようになった。気がついたらレコードだけでなく、書籍や諸々の品を購入するようになっていた。安くて便利な物の浸透力は強い。

いつ頃からか、Amazonでのレコード購入がそれ程楽しめなくなっている自分がいた。自分の購入・検索履歴から自動表示されるおすすめ商品も最初は情報としてありがたかったが、そのうちに似通った狭い世界の音楽ばかりを聴いている気がして来てしまった。

それに比べて、実店舗でのレコードハンティングはスリリングだ。ジャンルを飛び越えて新しいレコードを見つけてしまう。素晴らしいレコードとの出会いはいつも奇跡のようだと思う。その記憶はレコード店で購入したときのほうが強く脳に刻まれていることに気づいてからだろうか、価格よりもどこでどのように音楽に出会い、手に入れるのかということの方に重きを置くようになって来た。

最近では世界中のネットショップが発展し、必ずしもAmazon価格が最安でないこと、結構Amazonでは取り扱いがない商品が存在することが判明してきた。とはいえ、Amazonの豊富なデータベースはとてもありがたい存在だ。まるでコンビニエンスストアのように現代人のミュージックライフを支えているような気がする。結局、使い方はその人次第というところだろうか。

(青柳)

Thursday, 31 January 2019

手作り礼賛 #1

なんでもかんでも手作りじゃなきゃとも思わないけれど、自分でやってみることは面倒くさい以上に喜びや楽しみもあると思う。達成感とか。

近所の直売所でいつも買っている地元のお味噌がとても美味しくて一度作ってみたいなぁと心のどこかで思っていた。我が家の味噌消費量はかなり多い。

ということで、市の広報に載っていた味噌づくり講習会に参加することにした。そんな機会がないと、なかなかやりたいなぁと思いつつどうやっていいかも分からず何年も後回しになってしまうだろうから。(実際、後回しになっていた。)

参加してみると、なんといつも買っているお味噌をつくっている方が講師の先生だった。これだけでも、気分が高揚。その先生がつくるような味噌が作ってみたかったのだから。材料もすべて地元産。家庭科の調理実習室のような場所で行われた講習は最高に楽しかった。

やはり参加してみると本に載らないようなささいな、でも重要な情報を得ることができる。特になにも分からない場合は、はじめが肝心なのだ。

要は、樽につめるときが重要だということ。味噌は光と空気が苦手らしく、ここをきちんとしないとかびが生えるようだ。この過程に時間をかけて丁寧な作業をなさっていた。こういったことは、実際見てみないと分からない。

はじめてのことこそ、きちんと習うのが大事だなと思った。わたしは、独学派ではなく"なんでも質問派"なのです。

*ヨーロッパ物音日記の続きは、次回にします。

(my)

Tuesday, 22 January 2019

欧州モノノネ日記 その3

空港でのトランジット待ち時間が長い航空チケットを予約したときは損したような気分になっていたのに、実際空港で過ごして見ると、それほど悪いものではなかったりする。意図せずに与えられた自由時間をむしろ楽しんでいる自分がいる。

免税店を当てもなくぶらついたり、行き交う色々な人種の人たちを眺めたりしているだけでも、日本で同じような状況に置かれている時よりも飽きることはない。空港の空間、インテリアやサインもお国柄が感じられて面白いものだ。

今回オランダのスキポール空港にあった大きな針時計にはちょっと感心してしまった。よく見ると時計は液晶画面になっていて、すりガラス越しにぼんやりと向こう側に人間がいるのが見えた。その人は1分毎に分針をペンキとハケで描き、また1分後にワイパーでペンキの針を洗い消し、また描く。1分毎に描かれていく針の形やその仕草は、毎回異なっている。1時間もしくは12時間の映像作品なのだろう。ダッチデザインの家具やオランダのアート作品にも感じる「普通のようでいて狂っている」センス(もちろん良い意味で)には毎度驚かされる。

10年前にも半日ほどスキポール空港で過ごしたことがある。その時、日本から持参した文庫本をリクライニングソファーに寝転がって夢中になって読んだ記憶が頭の片隅にあったからだろうか、今回の旅でも同じ作家の文庫本を関空で購入した。今回もソファーに座って読んだ。空港での読書は不思議と気持ちいい。人や物が目まぐるしく移動している場にひとりとどまって物語という想像の旅をする。そのなんとも絶妙なシチュエーションが好きなのかもしれない。(今回読んでいた『スプートニクの恋人』の登場人物が、僕と同じくKLMを使ってスキポール空港でトランジットをして嬉しくなった)

読書の途中に小腹が空いたので何か食べようかと思ったら、物価の高さに驚いてしまった。特に円安という訳でもなかったので、単純に日本との物価の格差なのだろう。10年前は気軽にビールやコーヒー飲んだりしながら読書できたのになぁ。

(青柳)

Saturday, 19 January 2019

ヨーロッパ物音日記 #3-1

今回、ワルシャワからベルリン、フランクフルトの移動は電車を選んだ。

インターネットのおかげで、「飛行機がいいか電車がいいか、それともバスか?」といった料金や時間等比較を簡単にできるようになった。日本にいながら、自分にとってよりよい方法を選び、前もってチケットも取得できる。

前のヨーロッパ物音日記でも触れたように、はじめてわたしが欧州旅行に行った20年以上前はそうではなかった。交通手段についての情報を手に入れることも一苦労。ガイドブック(もちろん紙の)片手にある程度の知識を頭にいれていく。現地についたら、まずはインフォメーションセンターに出向き各種情報を手に入れることがお約束だった。電車のつもりが夜行バスになったり。なんだか手間もかかったが懐かしいな・・・。

LLCの飛行機もいいかなと考えたけれど、価格の安いチケットは時間の制約もあったり(早朝か深夜とか)、そもそも飛行場まで遠かったり、チェックインのために早めにいかなくてはいけなかったりで、総合的に判断して電車にしました。

交通手段をネットで検索していて一番うならされたのは、ドイツ鉄道。デザインもわかりやすく美しい。早めにとるとかなり安くなるディスカウントチケットもある。どういうルートを通るかも一目瞭然。無料で登録できるMy Bahnに入っておくと予約したチケット情報などすぐみることもできる。とことん親切なのです。(丁寧すぎるくらい。)

座席も指定できたのでコパートメントタイプ(お部屋になっている)にした。ポアロとか海外のミステリーのテレビドラマとかでよくみる座席な感じでそそられるのです。

チケットは自宅でプリントアウトしたものを持っていたらいいので、印刷して準備。

実際の電車の旅については、次回のヨーロッパ物音日記 #3-2にて。

(my)

Monday, 14 January 2019

欧州モノノネ日記 その2

海外へ行くには飛行機に乗らないといけない。現代ではほぼ間違いなく。ゆったりとした船旅は憧れるけど、いまではかなり贅沢な印象を受ける。ジェット機だとヨーロッパまで半日もかからずに移動できるなんて、改めてスゴイなぁ。

久しぶりの空旅で新しくなっていたのは、各座席にタブレット端末が埋め込まれていたこと。自由に映画やら音楽やらゲームやらを楽しめる。WIFIも利用できた。地上で当たり前のようにしていることが、飛行機の中で出来ないなんて、時代遅れなことなのだろう。地上でも自由に吸えないタバコは、当然禁止されていた。愛煙家としてはせめて喫煙ルームくらい設けて欲しいところだが、そんな時代を逆行するようなことは公共の場ではまず起こらない。

タブレット画面にリアルタイムの飛行情報を表示させることができた。時速900km以上のスピードで飛んでいるらしい。秒速に計算すると250m/s以上ということになる。音速340m/sに近い世界。これはとんでもないことだ。機内では普通に快適な空間を装っているが、実際はかなり特異な状況に置かれていることを肌身に感じた。

音速に近い空間の中で鳴らした音楽はどう耳に届くのか気になった。気圧も低いわけだし、音の響きは変化するはずだ。スピーカーMONOを機内に持ち込んで試聴したい衝動に駆られたが、まず無理だろう。ファーストクラスでもお断りかもしれない。やるなら自家用ジェット!?・・・とかなんやらくだらないことを考えたり、音楽ドキュメンタリー番組(Betty Davis、西独と東欧のテクノカルチャーの2本。面白かった。)を観ているうちに、あっという間に乗り換え空港のアムステルダムに到着した。

(青柳)

Tuesday, 8 January 2019

あたらしいとは?

2019年はじめのブログ。まずはご挨拶。
今年もよろしくお願いいたします!

さて新年なんて数字的区切りで、旧暦とかいれはじめるとどこを新年にしたらよいのやら。季節の移り変わりはなんとなく分かるんだけれど。何だか年が変わるのって不思議だな。お正月を迎えるとなんだか新しくなった気分になるのはなんでだろう。

と、どうでもよいことを疑問に思ってしまいました。いったんそんなことは脇においといて、なんだかんだいって行事ごとが好きな私。年末は実家にておせちづくり(担当は栗きんとんと伊達巻)を夕方までにすませて、紅白(しっかり全部観た)に年越しそば(にしんのやつ)にカウントダウン、だらだら深夜までテレビを観た。(最高!)
正月三が日はおうちでゆっくりと、いっぱい食べて飲んでまさしく特別な感じ。(ま、食べ過ぎ飲み過ぎには注意と反省。これも毎年の恒例行事のようなもの。)

すっかり非日常を楽しんで、気付いたらもう8日に。さすがに日常に戻らなくてはと思ってます。”ヨーロッパ物音日記”シリーズは、次に改めて。

(my)