Friday, 1 September 2017

月夜の決闘


母屋での仕事を終えて、玄関を出たら電球のまわりにいろいろな虫たちが集まっていた。
今日はいつもよりにぎやかだな、と思って見ていたら、カマキリに睨まれた。
逃げる気配は全くない。僕のことなどどうでもよいらしく、獲物を物色し始めた。
おもむろに蛾に向かって鎌を振りかざした。一瞬で捕獲。
侍の決闘のようだった。丸い電球が大きな満月に見えてきた。にわかに秋が深まった夜のできごと。

(青柳)