Monday 8 April 2019

十王村の水

一年ほど前から、飲料水として湧水を汲みに行っている。それ以前は水道水を浄水したりしていたが、彦根にある十王村の水を飲み始めたら、普通の水に戻れなくなってしまった。独特のとろみと柔らかさは天然水ならでは。

その水がここしばらく飲めなかった。2月に訪れたら、ポンプの故障のため利用不可と掲示されていた。人間はさておき湧き水の池でいつも元気そうに泳いている鯉が心配。(しばらくして鯉のための水の汲み上げは再開した。)

最初は水道水に抵抗があったけど、しばらくしたら自然と気にならなくなってしまった。人間の適応能力(=慣れ)は凄いものだ。

最近湧水が再開したと聞いて、早速汲みに行って来た。タンクに入れた後、衝動的に体が求めて両手ですくって飲んだ。「ああ、これだ。」記憶に刻まれていた水の味が口の中に広がった。池の鯉たちは日光を浴びてからだの表面が透き通ったように光っていた。

朝に十王村の水で淹れたコーヒーを飲みながら、いつも当たり前と思っている身の回りの色々なことのありがたさ、かけがえのなさについて考えた。

(青柳)