Wednesday, 6 May 2020

新緑

名も知らない樹々から風に乗って運ばれてきた爽やかなにおい。深呼吸して、胸いっぱい吸い込む。あたりをみまわすと、いろいろな緑色のグラデーション。新緑の季節がやってきたと、嬉しくなる。

ふと、匂いについて考えてみる。人工的に計算された香水に惹かれる気持ちは想像できる。若いころ、興味をもって香水売り場に通ったりすてきなかおりを選びうつくしい瓶を化粧台に並べてみたり調香師の本やら読んだりしたときもあった。ただ憧れこそはすれ、身に纏うことはなかった。自分にとってしっくりくるものではなかったのだろう。料理するときや、持ち物にかすかに残ることが、気になったりしたということもある。

わたしにとっては、季節がつくりだす自然のはかないかおりを感じることが心地よいのだと思う。

(my)

Monday, 4 May 2020

家という基準

コロナウイルスが世に広まってから、以前より人々の家にいる時間が増加した。

もともとあまり外出しないような人にとっては、さほど変化がないことかもしれないが、外での活動をメインにしていた人にとっては、かなり非日常的な、苦しい状況であることは想像できる。どんな人であれ、自分にとっての「家」という存在を何かしら見直すきっかけになったと思う。

人間にとっての家は、動物にとっての巣と同じで、活動の基本になるような大切な場所。家は、その人となりを自然と多面的に表しているとさえ思える。他人を家に入れるのが感覚的に恥ずかしいと思うのは当然だと思う。

家は、個々の人間の活動、思考、環境の「基準」となるような存在ともいえる。今、世界中の人たちがおのずと足元を見直しているとしたら、世の中が変化するのは必然的だ。アフターコロナの世界はどうなるのだろうか?

ステイホームを続けながら、こんなことを考えたりしている今日この頃。

(青柳)

Thursday, 30 April 2020

慣れについて

DVD用に使っていた液晶モニターがとうとう映らなくなってしまった。しまい込んでいたかなり昔の古いブラウン管モニターをかわりに使うことにした。(断捨離してなくてよかったね。)DVDやブルーレイを見ることができるように変換機器もつなぐ。

今の映像でも、昭和や平成初期のものに思える不思議。昔こんな画質で見ていたんだという驚き。そういえば、デジタル映像がお茶の間で一般的になったとき、そのクリアさにこんなにはっきり映らんでいいやん、女優さんとかも大変やな~という感想を抱いたことを思い出す。こんなブラウン管って荒かったっけ?それでも世代なため、懐かしいその映像にすぐにまた慣れてしまった。

人はすぐに忘れてしまう。

twitterのような短い文章を読むのに慣れると、長い文章が読めなくなってしまうことに気づき怖くなったことがある。はじめは驚いたり警戒していたとしても、知らないうちにじわじわと慣れて忘れてしまう。

日々の習慣、繰り返されることには注意をしなくては。
慣れって怖い、気を付けようと思う。


(my)

Sunday, 26 April 2020

ブレイン・サーキット

約1年間ぶりのブログ投稿。
どうして書かなかったのかというと、書けなかったのだ。

2019年はずっとスピーカー開発をやっていた。目に見えない音の世界をさまよっていると頭の中の回路が切り替わってしまったかのように、文章が書けなくなる。自分でも不器用な頭だなぁ、と思うけど実際すごく難しい。

5年前にMONOを開発してからずっと貯めていた断片的な音のイメージを形にする作業。オールホーン形式の大型スピーカーということは決めていたけれど、これがなかなか思い通りの音を響かせてくれなかった。

毎日改善点を色々と調べたり、音の謎について思いを巡らせていると、どんどん論理的(言語的?)な頭ではなくなってくる。音のちょっとした動きの変化を捉えようと感覚を高めようとするあまりにアンバランスになってしまうのだろう。

紆余曲折あったが、11月にスピーカーCOCOが誕生した。この春には新たにスピーカーNORMも。当初は続けて2つ開発する予定ではなかったのだが、事の成り行きというもの。

頭の回路も元に戻ったようなので、これからはちょくちょく投稿します。これからもよろしくお願いします。

(青柳)

Wednesday, 22 April 2020

SF小説のような

前回ブログを書いたときから、世界は様変わりしてしまった。
不穏な気配に心配はしていたけれど、こんなふうになってしまうなんて。パラレルワールドに迷い込んだような、不思議な気持ち。

いままであたりまえだと思っていたことが、急にできなくなったりする。
よほど柔軟な頭と体を持っていないと、対応できない。先延ばしにする癖をやめようと思う。こんなときこそ、日常生活を淡々と冷静に着実にと、言い聞かせる。

不安が心の舵をとろうとしたら、あたりの景色を深呼吸しながら眺める。
右往左往しようとも、それでも変わらず春はやってきている。
自然や動植物の様子で感じる。そして、ゆっくりと音楽を聴く。

できることからやろうという前向きな気持ちが戻ってくるだろう。

(my)

Sunday, 2 February 2020

どんな春が

冬を通りこして、春の日差しを感じる今日の湖東。

最近の気になっていること。
エディスリマンのセリーヌ(70年代クラシカルエレガントスタイル。こういうのが好き!ティエリ・マントゥ「BCBG」を久しぶりに読み返しています。)、スカートクロニクル、堀越絹衣さんの80年代のスタイリング(たぬきといいルビィといいアイドル映画っていいな)・・・そしてなんといっても藤真利子さんのレコード。

声といいカバーの選曲(おなじフレンチ趣味。LIOでもその曲を選ぶかという親近感)といいすごく好みなのです。気長にLPレコードを探して集めようとおもっています。

(my)

Tuesday, 7 January 2020

あたらしい年

あたらしい年がスタートしました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

いつものように過ごしたお正月。
なにげないふつうのことが、ありがたく思える今日この頃。
行事や決まりごとって、気持のリズムをとるには必要だとしみじみと感じます。

よい年になりますように。心から願います。

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*お知らせ*

雑誌『ミセス』2月号に、弊社スピーカーMONOが掲載されました。
家で過ごす「幸せ時間」の中のオーディオ特集です。(72ページ目)

個人的に大ファンのホルトハウス先生やいつも楽しみにしている清野恵里子さんのきもの連載(「折にふれて」は大好きな本)、甘糟りり子さんの鎌倉の家とかとてもすてきな記事がいっぱい。とても光栄です!

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(my)