Monday 12 June 2017

ゆうきがやって来た。

6月10日、時の記念日、HORA(時間)の日。
ゆうきがhoraanaにやって来た。

「あたえられたもの」に収められたゆうきの音楽は深く多面的で、聴くたびに少し以前と違った印象を受ける。
それほどまでに緻密な音作りがされているゆうきの音楽を僕が音響処理出来るのものか正直とても心配だった。

リハーサルでゆうきの生演奏がスピーカーMONOから鳴ったとき、音の鮮度に驚いた。透明感があってみずみずしく、音の粒が自由に飛び回っている。
とれたての野菜のようだ。
何も手を加えなくても十分だろうし、どう転んでも美味しくなる。そう思って気が楽になった。

リハーサルでゆうきの生音を聴けば聴くほど、今日はゆうきの音をなるべくそのままみんなに体験して欲しいと思った。
結局ミキサーのイコライザーは、ほぼすべてのチャンネルはフラットのままだったし、念のため用意していたエフェクターも使用しなかった。

本番でのゆうきの演奏は、まさにライブミュージック。生き生きとした音の運動だった。
決してCDでは体験できないもの。このときここだけの音。

開け放した戸から風の音が混じり合う。
horaana全体がゆうきの音を感じ、呼吸しているように思えた。
ゆうきの体温は、肌にふれた今日の風みたいだった。

(青柳)