Thursday 4 November 2021

差し茅体験

この前、茅葺き屋根の差し茅体験に参加した。気持ちの良い秋の朝。少し早起きしてお弁当をつくった。(これも楽しみのひとつ。自宅で仕事をすることが多いため、ふだんあんまりお弁当を食べる生活をしていないから。)集合場所の多賀町にむかった。

去年は茅刈りを体験。(わたしの昨年書いたブログ茅葺きへの一歩をご参照くださいませ。)今年の差し茅は第二歩目ってことかしら。

まずは3年間屋内で乾かした茅。(去年刈ったものはまだ乾いていないため、使わないみたい。)それを、きちんと縄で縛りなおす。(乾燥しているため、刈った当初よりゆるむ。)そして半分に切って、屋根の側に組んだ足場まで上げる。

これからが本番。はじめて茅葺き屋根の近くに行く。美しい苔がはえて自然の庭みたいな、いい匂い。茅の束に手を入れて、土になってきている部分をはらう。良い肥料になりそう。(実際、なるらしい。最後は全部土に還ることができるとのこと。)そこに手を入れながら、新しい茅を差し入れる。茅葺き職人の先生はいとも簡単に見本をみせるが、やってみるとコツを得るまで難しい・・・。さすがに先生の仕事は見とれるほど美しかった。作業をしながら、用の美とかいろいろなはなしをする。

ワークショップだから、即戦力としてではなく茅葺きを知るという感じ。思ったより、茅葺きって長持ちするんだなとも思った。きちんと手入れをされていればなおさら。

多賀の澄んだ秋の空気の中、作業をするのは格別気持ちよかった。茅葺き屋根はいきものみたいでなんだかいるだけで気持ちよく癒された。(トトロのおなかみたいなって感じ?意外とふかっとしている。)実は、前日左足と腰が痛かったのだけれど、おうちに帰ったら直っていた。茅葺き屋根のおかげなんじゃないかと思っている。

昔の技術って、時間はかかるかもしれないけど自然に沿っていて長持ちするし美しいしかえって合理的だなと思った。

将来、英国やヨーロッパの茅葺き屋根もみてみたいという新たな野望もできました。

それにしても、より大きいうちの屋根をふき替えるのは大変そうだ。こちらはもっと長期計画の野望だな・・・。

(my)