Thursday 31 August 2017

どこかに残る記憶

大人になってだいぶんたつ。いわゆる学生らしい夏休みなんてとうの昔の記憶...なんだけれど、どこかに残っている。その感じが。夏と秋のあいだの切ない感じ、なごりおしみつつ夕暮れを眺めることが好きだった。

さよなら夏休みで思い出す作品を3つ。
1.大島弓子"毎日が夏休み"
2.dolphin song(この曲が入っているアルバムが出たときはちょうど高校生のとき。この曲がきっかけでバッファロースプリングフィールドとビーチボーイズのすばらしいアルバムを知る。)
3.モーマス"1999年の夏休み"

明日から、本格的に秋になる気分。

(my)

Wednesday 30 August 2017

『渚にて』という名のミステリー


いままで何となくしか見ていなかったレコードジャケットが不意に気になることがある。

僕が所有しているニール・ヤング "On the Beach"(Instagramで特集中の "Summer Music"では選外)の中古盤は状態は悪いのだが、ドイツ盤らしく左上に"Neu"のシールが貼られているところが気に入っている。破れてきたジャケットを補修したテープの古びた色合いも好きだ。

Instagram用に写真を撮ったとき、海を眺める男のロングヘアーと肩パット入りジャケットのようなシルエットが目に入った。それをきっかけに、写真にちりばめられたいろいろな物体が絡まり合い、謎となり、頭の中で膨らんでいった。

久しぶりにレコードをターンテーブルにのせた。ニール・ヤングは何を思ってこのジャケットにしたのだろうか?今日はなぜだか邦題の『渚にて』がとてもしっくりくる。

(青柳)

Tuesday 29 August 2017

水色 夏色 ソーダ水


もうすぐ夏は終わる。今年はまだ例年より夏らしいことをした気がする。ソフトクリームやパフェを食べ、めずらしくフェスにも行った。

夏が来る前にやろうと思ってできなかったことは、琵琶湖で泳ぐこと。まだこちらに越してきてから一度も泳いでいない。といってもへたしたら、21世紀に入って一度も海や湖で泳いでいない気がする。(泳ぎ方、憶えているかな・・・。)

やりたいなと思ったら、すぐにやることにしよう。興味をもったときすぐに行動に移さないと、忘れてしまうから。あっというまに秋もすぐそこ。

(my)

Monday 28 August 2017

自分の響きを聴く

WARP RECORDSのサイトに掲載されているリチャード・ジェームス(Aphex Twin)と元korgの高橋達也氏の対談が面白い。Korgの"Monologue"というシンセサイザーの開発に関わったふたりが音に関する様々な話題を語り合っている。

リチャードは開発にあたって、各鍵盤に対して個別にチューニングを設定できる機能(マイクロ・チューニング)をつけることを主張したそうだ。マイクロ・チューニングは、一般的な平均律とは異なる音律にすることもできるし、調律を国際規格である440Hz以外に設定することが可能になる。

チューニングを440Hzではなく432Hzにすると音楽の響きが変化するという話を聞いてネットで調べてみたことがある。世界的に「432Hz VS 440Hz」という論争があって、432Hz=善、440Hz=悪といった内容の記事がたくさん見つかる。音楽教育を受けたことが無い僕は、ただ「本当にそうなのかな。。。」という気持ちになってしまった。

リチャードの音楽制作におけるチューニングに対する発言がとても印象的だった。
―IT’S VERY SIMPLE, BUT DO YOU WANT YOUR MUSIC TO BE BASED ON AN INTERNATIONAL STANDARD OR ON WHAT YOU THINK SOUNDS RIGHT TO YOU?

音楽を世界的な基準に即したものにするか、自分の耳でいいと感じる音にするか・・・
世の中の価値基準ではなく、自分が感じる音を信じているからこそ、Aphex Twinの音楽は独自であり、タイムレスな輝きを放っているのだろう。

善悪や標準を超えたところで、自分にとって気持ち良い響きを追求するリチャードの姿勢にとても共感する。

(青柳)

Sunday 27 August 2017

夏のおわり 秋のはじまり


きのうNOTA_SHOPで行われたPolor Mのライブ。夕暮れ時から夜にかけて。夏のおわりと秋のはじまり。そんな時間にぴったりな切ない音が息をのむほど美しかった。スピーカーMONOを3セット使って、キラキラひかる粒に包み込まれるような感じだった。切ない音楽ファンのわたしとしては、はじめてライブを観たPolor Mさんの奏でる音楽にぐっときた。やっぱりライブっていいなとおもったし、直に体験するのは大事だなと思いを新たにした。自分で経験しないと自分にとっての本当の感想は分からない。

(my)

Thursday 24 August 2017

フェードイン・フェードアウト


暑い日々はつづいているが、秋の気配がずいぶんと色濃くなってきた。季節の移ろいは、DJミックスしているときのフェードイン・フェードアウトのように思える。現在はフェーダーを微かに動かして、うっすら音を混ぜているような状態。

朝晩に季節の変化を感じやすいのは、夜間はフェーダーの目盛がいくぶんか進むから。DJ SEASONにとっても夜のほうがミックスが楽しいようだ。オールナイトロングミックス。

現在Instagramで"Summer Music"をセレクトしている。レコードを選びながら、季節と音楽の関連性を感じるのが楽しい。ジャケットを見ながら音を聴いていると、夏の気分が上昇したり、ある音がきっかけとなり、秋を感じたりする。

まだまだSummer Music特集はつづく予定だが、これからはどうしても次のAutumn Musicの気配に影響されてしまいそうだ。

(青柳)

Tuesday 22 August 2017

夏のあたま2

本日わたしも夏のあたま状態になってしまった。からだに熱がこもっている感じ。あたまがぼーっとして普段と回転が違う。こんなときは、いつもと同じにはできないと割り切ろう。

気分転換するために、わらびもちをつくって食べた。わらびもち粉ときなこときび砂糖だけでできる簡単夏のおやつ。すこしだけ頭がすっとした気がした。

(my)

Monday 21 August 2017

It's the only 軽自動車

ここ最近車から変な音が出るようになった。低速で走っているとシュルシュルと何か金属が擦れたような音が車輪のあたりから聞こえてくる。クーラーが壊れているので夏は窓全開。音も当然よく聞こえる。

今日ようやく車を修理に出した。代車で借りたのは、最近の軽自動車。よく道で見かける車に思えたが、車名は今日運転するまで全く知らなかった。新しい車はよく似たデザインが本当に多い。

鍵を受け取ってまず驚いた。「鍵」ではなく「スイッチ」だった。実際はスイッチを押す必要も無く、車に近づくと自動的に鍵が開き、離れると締まる。エンジンのオンオフはさすがに手で回すが、鍵は差し込まず車内に置いているだけで認識してくれる。

僕の愛車は25年以上前の軽バン。当時の最高級モデルで、電動サンルーフの屋根にエンジンはターボ仕様、窓も電動で開閉するし、クーラーも本当ならば作動する。550cc時代のかなり古めかしい軽バンを3台乗り継いだ後に購入したので、最初は全ての便利な機能に驚いた。

クーラーのよく効いた代車を運転しながら、軽自動車もずいぶんと変わったもんだなと思った。僕の愛車の生まれた時代から四半世紀程経って、同じ「軽自動車」というジャンルに入れていいのかなと思ってしまう程の変化だ。

この変貌ぶりは「車に何を求めるのか」という部分がすっかり変わってしまったからなのだろう。今の軽自動車は、普通車の快適さをお手本に開発を進めて来た結果のように思える。便利や快適さの部分では文句のつけようがないが、何かが欠けているように感じた。

それは僕が思う「運転することの楽しさ」の本質からどんどん離れていっているように感じるからかもしれない。僕にとって車は、つきつめると「自分の意志でどこにでも行ける」という、「自由」をあたえてくれる道具という意味で特別な存在。速さ・大きさ・快適さを追求した車より、自分の意志や身体に直結したような車が理想だ。そういう意味ではマニュアル車のほうが好ましいし、車体はなるべく小さいほうが小廻りが効いてよい。軽自動車は、僕にとっては「それだからこそ」の魅力がたくさん存在する。

現代の車は快適すぎて運転しているのか、させられているのかよくわかなくなってしまう。彦根城の近くを代車で通過したとき、不意にカーナビが観光地案内をアナウンスし始めて怖くなってしまった。そのうちに住所を入力したら車が自動で運転してくれるようになるんだろうな。

(青柳)

Friday 18 August 2017

one note samba

音と香りは似ている。どちらも時間の中で流れて、はかなくとどめておけないもの。ある記憶を一瞬に呼び覚ますことができること。もし音や香りがそのまま同じ量で残り続けていたら、不快に感じるだろうところも同じようだと思う。

空間に音や香りが粒子のようにただようとき、その場の空気や雰囲気は変わる。うまくバランスをとれば、贅沢に時間に彩を添える。

なかなか答えがでないことだけれど、これからも考察していきたいテーマのひとつ。

(my)

Thursday 17 August 2017

the Voice of the Theatre


野外イベントの音響システムには、たくさんの大きなスピーカーが必要というイメージがあった。外で音を出すということは音は四方八方に広がって逃げていく、遠くにいる大勢の人たちに音を届けるには巨大なシステムでないと充分に音が拡散しない、という考えだ。 "PRHYTHM" という野外フェスに参加して、その先入観が覆された。

HPの情報によるとイベントでは、真空管アンプとALTEC A7/A5仕様スピーカーが使われるという。A7/A5は「the Voice of the Theatre」といわれるモデルで、主に劇場で使う目的で開発された。A5は1945年、A7は1954年の発売。低出力の真空管アンプしか存在しない時代に大きな音を出すために開発された。

劇場用のPAスピーカーといえども、さすがに野外イベントとなれば数を増やさないと無理なんじゃないかなと思っていたが、実際に会場に行くとたった2台のスピーカーで驚いた。さらにびっくりしたのが、そのシンプルなシステムが素晴らしいサウンドを作り出していたこと。

山の中にある広大な公園で行われたフェスのステージは、池の上に浮かぶ島にあった。ピラミッド型の彫刻作品の両脇にスピーカーが置かれていた。間近で見ると大きなA7/A5スピーカーがこのシチュエーションではとても小さく見える。それでこれだけの音量が出ているのがとにかく凄い。音はとても自然で耳障りな響きが全くない。音が森の中を楽しそうに飛び交っているのが目に見えるようであった。室内ではけっして味わえない、野外ライブならではの開放的な音の気持ち良さを体験した。アコースティックな響きも良いが、電子音楽を野外で聴くことがとても新鮮だった。

こんな機械を作り出した昔のひとは本当にすごい。音響技術の確立していない時期に試行錯誤したからこそ生まれたような気がする。昔のひとの方が、音の本質に向き合っていたのではないか。よい音を作り出すには、情報や技術より、耳であり、体であり、心であり、すなわち「人」が大切だということを痛感した。

(青柳)

Tuesday 15 August 2017

パフェっていいね

きのうMONONONE_KUKAN "SUMMER" AT NOTA_SHOPの企画として、puroさんのアイスを食べながら音楽を聴くという"NOTA_Creamery"というイベントがあった。

そこで、この夏はじめてパフェを食べた。なにを隠そうわたしはパフェがだいすき。なんだか80年代っぽい感じもする甘いもの。(そんなわたしはフクナガのファンです。)

NOTA_SHOPからの風景をみながらいただくpuroさんのパフェ、すてきでした。 流れる音楽を聴きながらささやかだけど夏を満喫している気がした。

(my)

Monday 14 August 2017

夏まつり

町内会の夏祭り。
公民館前の広場にヨーヨー釣り・輪投げといった昭和な屋台、生ビール・焼き鳥・流しそうめんの出店が点在している。帰省中の子供たちや親御さんが加わって、いつもの町内会の催しより活気に満ちている。
町民には事前に一回無料券が配られていたので、全てを楽しんだ。生ビールのおかわりは一杯100円!輪投げなんて何十年ぶりのことだったろうか。観るだけでなく、体験すると何か生っぽいものが蘇ってくる。
ふいに江州音頭がはじまった。舞台の上では、伴奏無しで歌がうたわれ、皆が輪を描きながら踊っている。江州音頭発祥の地は、滋賀県でもこの近くの豊郷や八日市のあたりらしい。僕は滋賀歴2年なので、まだ歌も踊りもわからない。
お盆の夜に皆で集まって飲み食いして音頭を踊る。そういう昔からずっと続いてきた行いがあることがとても豊かに感じる。「継承していくこと」へ思いを馳せた。

(青柳)

Saturday 12 August 2017

理想のFESTIVAL

夏といえばフェスの季節。とはいえ、わたしが今までそういったものに行ったのは数える程。基本的にインドアなため、あまり野外でわいわいするイベントに興味がないのだ。帰りたくなっても気軽に帰れないというのもなんだか気乗りしない。すごく観たい海外アーティストが出るとなっても、巨大フェスには行くことがなかった。

それでも昨日奈良の室生山上芸術の森公園でおこなわれたPRHYTHMというフェスは、ゆうきのおふたりがそれぞれソロでそしてPARA TRIOが出演するということ/日中行われる(夜は早く寝たいため大事)/サウンドシステムが気になる/小規模でこじまりとしている等のそそられる理由が多く、めずらしく行く気になった。

彦根からドライブ気分で、水筒に三年番茶、そしておむすびをつくって会場に出かけた。山奥と思っていたけど、意外とそうでもなく会場はとても設備が整ったきれいな場所だった。

公園一帯が、ダニカラヴァン氏制作のアート空間。モニュメントと自然が一体となった不思議に落ち着く気のめぐりの良い場所。入場からどきどきわくわくした。

ちょうどOORUTAICHIさんの出番に間に合い、お昼どきの真夏の太陽を受けた緑とピラミッド型舞台の上から流れる歌声とギターが風にふかれてきらきら光っている様子にしょっぱなから感動した。そしてそのあとのDJ(MONGOOSEさん→YA△MAさん)が、とても好みでこんな空間でこういった種類の音楽を聴く体験はなかなかできないなと思った。YTAMOさんのライブは、ささやかな音量が蝉の鳴き声といった自然の音と混じりあい、まわりの木々に囲まれた空間からサラウンドのようにつつまれているような感じがすばらしく、ふわーっと気持ちよかった。ラストのPARA TRIO。夕暮れ、刻々とあたりの色が変わる様子を眺めながら楽しんだ。

フェスに対して苦手意識があったけど、こんなフェスならまた参加したいなと考えを改めた。とても贅沢な夏休みらしい一日を過ごすことができ大満足。

会場の雰囲気も、さまざまなひとがそれぞれの楽しみ方で自由に楽しんでいる風通しのよい感じがこのイベント良さに拍車をかけていた。

このフェスのすてきさをなかなか思ったように文章で伝えることができずに歯がゆいのだけれど、とにかくすごく行ってよかった!!!

(my)


Thursday 10 August 2017

たのしい皿洗い

最近レコードクリーニングが楽しい。
レコードシェルフMIMIを開発したり、Instagramで日々レコード紹介をしているのが影響して、今までは仕事中はCDで音楽を流すことが多かったのが、最近はレコードをかけるようになった。
レコードで頻繁に聴くようになると、カートリッジ選びだとか、レコード磨きの大切さが分かってくる。手間を惜しまず、愛情をかければかけるだけ、良い音を生み出してくれる。いつも同じ音を出すわけではないのがまた面白い。
ぴかぴかに磨いたレコード盤に針を落す瞬間の気持ち良さはなんとも言えない。曇りなく磨いたワイングラスによく冷えた白ワインを注いで口に入れる瞬間の幸福感に近い。
レコード歴約25年にして、ようやく皿洗いが楽しいと思えるようになったことが喜ばしい。

(青柳)

Tuesday 8 August 2017

わたしはただひとつのメロディー


いちばんすきな女優といってもいいかもしれない。自由・自立・知性。最高に格好良い。久しぶりにこのレコードを聴くことにしよう。

(my)

Monday 7 August 2017

非日常の健康診断

先日健康診断を受けた。いままでは、通常の検診しか受けたことしかなかったが、今回は初めてがん検診などいろいろなオプションをつけた。一度はいろいろと調べておいた方がよいオーバー40。

市の検診を受けたのだが、健康診断を専門としている場所で、病院にはまず見えないインテリア。検診を受けている人たちもなんだか落ち着いて見える。

僕はといえば、昨晩10時からタバコも吸えないし、朝もコップ1杯の水しか飲めず、日課の朝一番のコーヒーもお預けで、かなり落ち着かないそわそわとした気持ち。

検診を受けていてもなんだかいつもの自分とは違うような感覚だった。
身長を計るときは普段はあり得ないくらい背筋が伸びているし、血圧・脈拍数を計る時も意識し過ぎて呼吸が乱れている。初めて飲んだバリウムで、体内の管が一斉にびっくりしているのが見えるようだった。

こんな非日常な状態の検診でいいのかな、と心配になった。
日常のありのままの自分を検診してもらうのは不可能だろうが、こんなにいつもとちがう自分を分析されても・・・結果を信用してもよいのだろうか。

無事検診が終わって、真っ先にコーヒー&シガレッツ。この今の自分を検診して欲しかった・・・

(青柳)

Saturday 5 August 2017

ほんとうの口コミ

この前教えてもらった喫茶店。早速行ってみたら、とても好みだった。味もサーブされる食器も雰囲気も価格も含めて。これはほんとうの口コミだから、自分にぴったりきたのだと思う。

かたやネットに溢れる口コミ情報。それを書いている人のことどんなセンスか、わたしは知らない。だから書いてある情報は自分にとっては当てはまらないことが多い。(好きな店のこと、あまりよい評価じゃなかったり全然ちゃうやんとおもうことが書かれていることがある。)

やはり口コミって直接信頼できるひとから聞くものだなと思う。もちろんそのあと自分で体験して判断すること。

(my)

Friday 4 August 2017

夏のあたま

あたまは火照ってしまうと使い物にならない。
今日からスタートしたイベント「モノノネ空間」のため、信楽NOTA_SHOPまで車で往復運転したら体が熱を溜め込んでしまった。運転中は景色も良いし気持ちいいドライブだと思っていたけど、今全く頭が働かない状態だ。
今できることは、ぼんやり涼しげな音楽を聴くことくらい。(現在Instagramで「Summer Music」特集をしています。)
これからマーティン・デニーとビールにすることにしよう。

(青柳)

Wednesday 2 August 2017

夏の記憶

図書館からの帰り道、車で湖岸を走っていたら琵琶湖がうつくしく光っていた。夏の夕暮れ。季節どころかみる時間によって違う。いつもみとれてしまう。

もう8月だ。学生の頃、夏休みも8月になると少し焦る気持ちになっていた記憶がよみがえる。なにを焦っていたのだろう。今思うと、あと1ヶ月もあるのに。ひさしぶりに大島弓子が読みたくなる。

図書館にいると落ち着く。すっかり夏休みの空気がただよっている。こどもが調べ物をしている。以前ほどたっぷりとそこで過ごすことはできず、借りたい本を探して帰るだけの現在。それでも、わたしにとって重要な行動。大事なひととき。

(my)

Tuesday 1 August 2017

遠くの花火

夜になってレコードを聴いていたら、外からボンボンと低音が聞こえてきた。
そういえば今日は彦根花火大会だ。観に行く予定はなかったけど、音を聞いていたら祭りの太鼓のように参加を呼びかけられているようで、ソワソワしてきた。

horaanaの母屋から外に出ると、遠くに花火の光が見えた。しばらく見ていると花火の輪がいくつも重なって見えた。遠くから観る花火もなかなかいいものだ。
花火会場までは10キロくらいはある。きこえてくる音は低音ばかりだ。

低音は力強い。音楽にとって低音は要であるが、強すぎると他の音を飲み込んで細かい音を聴き取りづらくしてしまう。特にバスレフタイプで低音のよく聴くスピーカーはその傾向が強い。バスレフスピーカーは、一定の周波数の低音を共鳴させて低音を補っている。花火の音のようにボンボンと鳴って気分は高揚するが、音楽の繊細さは伝わらない。

スピーカーMONOのようなバックロードホーンスピーカーは、低音の音階・音色・ニュアンスが聴き取りやすい。振動板後方から発せられた全ての低音をホーンの原理で等しく増幅しているからだ。自然な響きの低音は、高音・中音をより引き立てる。バスレフの強い低音に慣れた人にとっては、バックロードホーンは低音が出ていないと感じることもあるようだ。

遠くの花火の音を聴きながら、低音の質について改めて考えさせられた。

(青柳)