Monday 6 May 2024

ささやかな贅沢

最近、近所のやさい直売所で平飼いたまごを売るようになった。近くの山すそで育てられているらしい。一緒に添付されていた説明書に、たまごかけごはんとスポンジケーキでその違いが分かると書いてあった。悩んだ末、買い物かごに入れた。はじめてのものを買うときは、どんなものでもかなり考えるたちなのだ。

おうちに帰って台所で紙のたまごパックを開けると、ひとつひとつプチプチで保護されている。殻の色もみどりやら今まで見たことのない色。たまごによって違う。私のイメージしていたたまご色とかけ離れている。なんだか宝石箱のよう。サイズはSSサイズ以下(中身をはかったら40g弱)でかなり小さい。

殻も一度こつんとやっても割れないぐらい、硬質。黄身は、レモン色。お月様みたい。まずはじめにたまごかけごはんを食べてみた。一口めは控え目でインパクトはうすくても、静かにじわじわと美味しさがしみわたってくる。

次に、スポンジケーキを焼いてみた。共立て(湯せんにかけて泡立てる方法)でつくったんだけれど、ハンドミキサーでぐわーっとやる感じがいつものたまごとは違って、すぐにキメが細かく仕上がる。焼いたケーキ、さわやかでどこか深みのある特別な味がした。ほんとうはジャムをはさんで、ヴィクトリアケーキにしようと思ったのだけど、そのままの風味を楽しみたくてそのまま食べた。

くせになりそう・・・というかなってしまった。価格は通常選んでいるものの2倍以上するけれど、それだけの値打ちがある。高いといっても、数百円のこと。まぁ、気軽にできる贅沢なのだ。入荷数が少ないのか、いつも直売所に置いてある訳ではない。見かけたらやった!とスペシャル卵焼きやお菓子をつくるべく、買って帰る。なんだか心から嬉しくなってくる。落ち込んでいたとしても、そんな気分は吹き飛んでしまう。我ながら、単純・・・。

(my)