となりの空家の庭にある柿の木に、空にあふれていくばかりのたくさんの実がなっていた。ついこの間見てみると、カラスが夢中に実をつついていた。実はほとんど無くなっていた。あんなに美味しそうな柿を自由に食べられる鳥たちがちょっとうらやましかった。
先日、近所の方から柿を頂いた。その柿は僕が眺めていたとなりの柿だった。その方はおとなりと親戚関係だから納得。やっぱり鳥がほとんど食べてしまうみたいで、あまり人間が食べる分は残らないそうだ。
その柿を昨日たべてみた。皮をむきながら、「となりのかきは、よくかきくうきゃくだ」という言葉が頭に浮かんだが、どこか変だ。妻にたずねて間違いを正した。
柿の味は、とても「普通に」美味しかった。甘過ぎず、でも柿のうま味はしっかり伝わってくる。弘前の木村秋則さんが作られたりんごを食べた時と印象が近い。これが本来の柿の味なのだろう。
鳥は美味しいものをよく知っているな、と関心した。
(青柳)