Friday, 29 December 2017

非日常のスポットライト

京都高島屋のレコードフェアに参加することになり、6日間連続で店頭に立った。こういった接客は初めての経験。一日10時間も同じ空間に居続けるなんて僕に務まるか正直心配だった。

実際経験してみると、一日が驚くほどあっという間に過ぎていく。ものづくりに集中している時も一日は短く感じるが、それとは質が異なる。

普段あまり出会わないような年齢層の方々とのやりとりは新鮮だったし、レコードを探している人たちの表情を見ているだけで楽しめた。3日間会場内でラジオ番組をやったことも程よい緊張感があって、気持ちのメリハリ。社員食堂や喫煙室でデパートで働く人たちを見ていると、ドラマの世界みたいだ!とテンションが高まったりした。

ようは「非日常」を楽しんでいたんだと気付く。horaanaでの営みとは正反対ともいえる毎日だった。夜型の活動時間に陽の当たらない空間での一日。不特定多数の人たちとの出会い。

経験ってたのしいな、と思う。違うことに接すると、あたりまえのことにスポットが当たる。ロンドンに留学していた時は、今まで全く意識していなかったようなことを気付かされる毎日で、体内をグルグル撹拌されたような感覚だった。今から思えば、その経験はその後の人生に大きな影響を及ぼしたんだと思う。

horaanaの薄暗い灯りの中、ストーブにへばりつき、フェアで収穫したレコードを聴きながら回想。

(青柳)