都市部を離れて暮らしてから少しさびしく思うのは、レコード屋さんに行く機会が減ったこと。生活していて特に不自由や不満を感じることはないのだけど、こればっかりは長年の趣味(中毒)なので、たまにふらっとレコード買いに行きたいなー、と欲が出てしまう。
今、やっぱりネットで買い物することが多い。ネットで探すときは、「検索」という行為がつきもの。世界中の莫大な情報から欲しいものを的確に探してくれるので、アナログ時代に比べて、WANT LISTに入っているようなレコードを探すのは容易になった。試聴システムも充実しているので、自分の求めている音楽を高い精度で提供してくれる。
そのこと自体はありがたいことだけど、レコード屋に行くことの醍醐味は、逆に「精度の悪い」買い物をすることだと思う。
探しているレコードの棚を見ることからスタートして、忘れていた欲しかったレコードを見つけたり、不意に気になるジャケに出会ったりしているうちに、手に持ったレコードはどんどん増えていく。レジに行く前に財布と相談しながら、棚に返すべきか買うべきかを選別作業をしている時、結構真剣な顔をした自分がそこにいる。
その時の気分や出会いを重視しているので、購入品が果たして好みの音楽かは針を落とすまで分からない。想像以上の収穫もあれば、もちろん後悔することもあるけれど、このドキドキ感がたまらないのです…
ネットでレコ買いするときにも、なるべくドキドキ感を高めるようにしている。(具体的な方法はまた紹介します。)それは、不確定要素をなるべく増やす工夫なのかもしれないな。とにかくこんな場所に住みながらレコード欲を満たしてくれるネットに感謝。
(青柳)