Monday, 10 July 2017

自然増殖するレコード


ゆうきのライブで滞在した福井でレコード屋さんに立ち寄った。「鑑定団」というその店の噂は聞いていたが、特にレコード熱が高い時期ではなかったので、また今度でいいかなと思っていた。オオルタイチさんが行ってみたいと言ったので、冷やかし気分で訪れてみた。

噂通り、ギターとレコードが混じり合ったディスプレイは見たことがない感じ。レコード棚の上部や前方に多数のギターが立ちはだかり、レコード漁りの本気度を試されているような気がする。分類はかなりざっくり。地方のレコード店は店主の個性を反映した、面白いところが多い。

何気なくジャズコーナーを見始める。はじめは何もなさそうな気配だったのに、ECMの国内盤が何枚かあったり、モーズ・アリソンの欲しかった盤がなにげに見つかった。今日はジャズだけを見ることに決めて棚を見ていると、店主が「ジャズは何でも700円です。」と声をかけて来た。値札がほとんど付いていないのはそういう訳だ。すでに手に持ったレコードも半額くらいになるなんて。。。さきほど見過ごしたオーネット・コールマン『FREE JAZZ』も700円ならということで救出。結局店主の一言で完全にスイッチが入って、6枚購入することになった。会計を済ましたあと、これおまけねと、マッコイ・タイナーのLPを頂いた。

こういう瞬間、レコード屋さんっていいな、と心から思う。インターネットではまずあり得ない偶然性の連続。今回のセレクトもネットショッピングではまず選ばない並びだ。
店の雰囲気や店主の表情の記憶を伴ったレコード達。内容うんぬんではなく、そういう物があることが幸せなんだと思う。でも、こうやってレコードが部屋にどんどん増殖していく…

(青柳)

*自然増殖していくレコードを納めるのに最適なシェルフ『MIMI』を開発しました。必要な分だけ増やしていけるコネクティングシステム。今週末、横浜の試聴会でお披露目します。